【日常雑感】自由の形
本社のある広島県広島市は穏やかな瀬戸内海に面しています。
水平線はなく、海の先にはいくつもの島影。
海はどこまでもつながっているはずなのに、まるで行き止まりのように見えます。
潮の流れは速いけれど、波も風も穏やかで、安心感があります。
だから、太平洋を見に行くと、その荒々しい雄大な海に圧倒されます。
激しい波がうねり、海の青と空の青がずっとずっと先まで続く。
どこまでも行ける、どこにでも行ける、自由。
しかし、島影のない、果てしない青に少しだけ怖さを感じることもあります。
守られていないこと、自由とはとても怖いことなのかもしれません。
歴史に名を残す数多の偉人たちも、日々を一生懸命生きていた無数の名もなき人々も
この果てしない海を見て何を感じたのでしょうか。
「不安とは、自由がもたらすめまいである」とは、
確かキルケゴールの言葉だったはずです。
自由とは無限の可能性と責任の重さがどうのこうのである、とか、なんとか。
難しいことは後日しっかり勉強するとして、
自由によって感じる不安も希望も孤独も空白も責任も、結局感じているのは自分です。
遍く人々がそれぞれに自分だけの自由と不安と希望と孤独を持って生きていた。
そう考えると全く同じでない、それぞれの自由の形があるのかもしれません。
太平洋から瀬戸内の海へ戻ってくると、自由と不安の旅から戻って来られたことに少し安心します。
潮が速くて波が穏やかな瀬戸内の海は、自由と不安を優しく溶かしてくれているのかもしれません。
