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【映画の話】青い春【ネタバレあり】

今回の映画はこちら!!

 

【青い春】

 

出演:松田龍平、新井浩文、高岡奏輔、忍成修吾、瑛太、大柴裕介、
           塚本高史、渋川清彦、又吉直樹、佐久間一行、小泉今日子ほか

 

 

 

以下ネタバレあり

 

 

 

【ざっくりストーリー】

満開の桜が散るまでの、短い春に起こった青春

 

 

 

【感想】

 

青春映画特有のキラキラ感はなく、

不安感と焦燥感、閉塞感による息苦しさが渦巻いています。

 

でも、何にでもなれる、何でもできる、

高校生らしい無敵感があります。

 

 

屋上で、手を放している間に手を叩く。

失敗したら即死が待っているような無謀なチャレンジ。

 

これを、スクールカーストを賭けて

ゲームにしてしまうあたり、やんちゃメーターが振り切れています。

 

 

甲子園出場とかパイロットとか世界平和とか、

屋上や教室やグラウンドで壮大な夢を語っていた仲間たち。

 

 

やくざになったり友人を殺してしまったり、病気で死んでしまったり。

一人また一人と狭苦しい学校から間違った方へ旅立っていく度に感じる「あーぁ・・・。」感。

後悔や残念、空しさ儚さ切なさという言葉は上手く表現できないよく分からない感情です。

 

 

夢を語ることのなかった九条は、息苦しい学校にどんどん取り残されていきます。

 

 

ほんの小さな擦れ違いから壊れてしまった青木と九条。

(というより、青木が憧れを拗らせてしまった感じかな。)

 

屋上で仲良く髪を切っていた頃が本当に幸せそうでした。

 

 

ラストシーンは鮮やかな対比が美しく、青春の刹那が詰まっています。

 

疾走感と喪失感、

 

机に描いた黒い影と屋上に映した青い影

 

ひとつだけ咲いたチューリップと一気に散っていく桜。

 

そして最大の「あーぁ・・・。」感。

 

 

ジュブナイルはきれいなだけじゃない。

恥ずかしい事・悔しい事・格好悪い事、そういった痛みを知ることで
大人になるのかもしれません。

 

ジャンル: 青春
公開:2002年
監督:豊田利晃
脚本:豊田利晃