ブログ

トップページ > 【映画の話】今夜、ロマンス劇場で【ネタバレあり】

【映画の話】今夜、ロマンス劇場で【ネタバレあり】

今回の映画はこちら!!

 

 

【今夜、ロマンス劇場で】

 

出演:綾瀬はるか、坂口健太郎、本田翼、北村一輝
中尾明慶、石橋杏奈、西岡徳馬、柄本明、加藤剛ほか

 

以下ネタバレあり

 

 

【ざっくりストーリー】

 

映画監督を夢見る青年が、白黒映画の中から飛び出してきた
モノクロのお姫様と恋に落ちる。

 

 

 

【感想】

 

 

この映画、「画」が凄いですね。

 

レトロでノスタルジーな空気感

鮮やかに映える色彩

お転婆な美雪が起こすドタバタ劇

成就したのに壁に阻まれる恋

 

蛍とプロポーズ

赤いドロップと大きなルビーの指輪

 

 

言葉では表現しきれない繊細な感情を
絵力で表現しているようでした。

 

 

この映画の中で描かれている現実はとても厳しいのに

登場人物全員が“やさしい”ですよね。

(映画会社の倒産、ロマンス劇場の閉館、

健司の闘病生活、美雪の秘密etc・・・。)

 

 

やさしい人たちがあたたかい空気を作りだしていて
やさしいせかいが出来上がっています。

 

 

美雪と健司は触れ合わないけど側にいること選びました。

 

 

手がつなげないからタオルの端と端を握り合うとか
キスが出来ないからガラス越しにするとか。

老いた健司が転んでも、助けてあげることはできないけど、
日々のひとつひとつがやさしさに溢れていますね。

 

 

だから臨終の際、健司に初めて触れた美由紀が言う
「こんなに温かかったんだね。」のセリフに重みがでてきます。

 

 

エンディングでみんながモノクロの中、
健司の捧げたバラだけが色を持ち、
そこから画面が華やかに色づいていく。

この演出が「グランドフィナーレ」
という感じで大好きです。

 

 

ジャンル: 恋愛
公開:2018年
監督:武内英樹
脚本:宇山佳佑