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【映画の話】ヒミズ【ネタバレあり】

今回の映画はこちら!!

 

【ヒミズ】

 

出演:染谷将太、二階堂ふみ、渡辺哲、吹越満、光石研、堀部圭亮、

  でんでん、村上淳、吉高由里子、窪塚洋介、西島隆弘、鈴木杏、新井浩文ほか

 

 

以下ネタバレあり

 

 

 

【ざっくりストーリー】

「普通」を夢見る少年少女の絶望塗れの日常

 

 

【感想】

 

 

絶望、絶望&絶望、そして絶望、さらに絶望、おまけに絶望、

つまりは絶望、何かにつけ絶望・・・最後にちょっとだけ希望。

 

 

パンドラの箱を開いた人の気持ちってこんな感じだったんですかね。
こんなにも絶望が続く映画ってすごいです。

 

 

親に捨てられた主人公住田の夢が「普通に生きること」って、

その時点でちょっとアレな気がしますが、
父親殺害後の「壊れちゃった」感に鳥肌立ちっぱなしです。

ある意味ホラー映画よりも怖い。

 

 

住田に想いを寄せるクラスメイト茶沢が、

とんでもなくエキセントリックかつマイペースで存在が煩くてうざったい。

 

 

でも、絶望塗れの住田は、茶沢くらいぶっ飛んでいる人でないと

救えなかったのかもしれません。

 

茶沢は茶沢で家庭環境がえらいことになってますし、

ある意味彼女も初めから壊れていたのかもしれません。

両親がの自殺用の台を設置する場面、超怖かった。

 

 

出頭前日、キャンドルの灯りしかない部屋で

語らい合う二人のシーンが大好きなのですが、

この時、初めて二人が年相応に見えました。

 

イレギュラーなことが起こり過ぎて忘れていたけれど

住田も茶沢も中学生なんですよね。

 

普通の家庭で育っていたら、住田も茶沢も普通のクラスメイトとして

普通に楽しい青春を過ごすことが出来たのでしょうか。

 

 

ボートハウスのリフォームとか出頭の朝の「住田頑張れ!」とか

夜野さんとの関係とか、劇中の絶望量に比べたら微々たるものですが

ほんのり希望があり、そのほんのりに救われる、

鑑賞後、言葉に表しがたい謎の感情になります。

 

 

ジャンル:ヒューマン、サスペンス
公開:2012年
監督:園子温
脚本:園子温

受賞:第68回ヴェネツィア国際映画祭 新人賞